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旅コラム1-キャンセルで燃油サーチャージを払い戻さないワケ

2012/09記

「購入した航空券をキャンセルした場合、燃油サーチャージ・税金・空港使用料は基本的に払い戻される」
というのはみなさんご存知でしょうか。
最近の航空券の料金は「運賃+燃油サーチャージ+税金+空港使用料」で成り立っていますが、キャンセルした場合、運賃以外は返金されるのです(運賃に関しても予約条件によっては手数料を差し引いて返金されます)。
そりゃそうですよね、キャンセルするのは運賃部分であり、乗らない(行かない)のであれば燃油代や税金・空港使用料を払う必要はないはずなのですから。特にサーチャージは運賃より高い場合もあるので、戻ると戻らないでは大きな違いです。

しかし。
実はこれ、航空会社によって対応が異なるのです。

突然話は変わりますが、昨日、トルコ航空がキャンペーンで「ヨーロッパ往復35000円」という格安航空券を出している情報を見つけました。
「うお!これは安い!」
と思うのは早合点でだいたいこういう場合は燃油サーチャージが高いのですが、案の定、燃油・税が+42530円かかり、合計で77530円でした。
まぁそれでも確かに10万切るのは安い。
燃油サーチャージが高い場合にひとつだけメリットがあるのは、キャンセル時にそれが返ってくること。これならもし行けなくても42530円は帰ってくるのだから、とりあえずおさえちゃうっていのうもありかなー。
なんてことを考えながらトルコ航空公式サイトで試しにチケットの詳細を確認してみたところ、そうは問屋がおろしませんでした。
このチケットの運賃規定を確認すると・・・
変更とキャンセルの場合の払い戻し条件がそれぞれ記載されています。格安なのでやっぱり払い戻し不可です。
注目すべきは最後の2行の部分。
FOR NON REFUNDABLE TICKETS THE -YR-SURCHARGEWILL NOT BE REFUNDED.」
=払い戻し不可が条件のチケットはサーチャージは返金されません。

щ(゚Д゚щ) ノォォォ««
返金しないパターンここにあり。

そんな訳でチケットの運賃規定(キャンセル規定)はよく確認しましょう。
#余談ですがトルコ航空公式サイトで購入する場合、航空券の条件確認は最後の決済画面まで行かないと確認できず、とても不便。

さて、この一件で、キャンセル時のサーチャージ等の払い戻しについて各社の対応はどうなのかが気になったので何社か調べてみました。

■キャンセル時のサーチャージ払戻し対応
払い戻す航空会社:
JAL:
航空券を払い戻しされる場合、燃油特別付加運賃は全額をお払い戻しいたします。(情報元)

ANA:
航空券ご購入後の払戻しの際、本運賃(燃油特別付加運賃)には取消手数料・払戻し手数料は適用されません。全額払戻しいたします。情報元

キャセイパシフィック:
航空券を払い戻しされる場合、燃油サーチャージは全額払い戻しいたします。情報元

エアチャイナ:
航空券を払戻される場合、「燃油特別付加運賃」「航空保険特別料金」は全額お払戻いたします。情報元

マレーシア航空:
航空券を払い戻される場合、未使用区間の燃油サーチャージ及び航空保険超過負担料は全額払い戻されます。情報元

フィリピン航空:
燃油サーチャージには、取消手数料、払戻手数料は適用しません。未使用の航空券の払い戻しの際には全額払い戻しとなりますもし払い戻し不可の航空券をお持ちの場合でも、燃油サーチャージは返金可能となります。(情報元

SASスカンジナビア航空:
運賃規則(航空券の購入条件次第)に準じて払い戻し可(情報元


払い戻さない場合がある航空会社:
アリタリア:
払い戻し不可の航空券においては、政府・空港によって課せられた税金、空港施設使用料のみが払い戻されます。燃油サーチャージ及び航空保安料は航空運賃の一部として取り扱う為、未使用の場合であっても払い戻しの対象となりませんのでご注意下さい。(情報元

ブリティッシュエアライン:
払い戻し不可の航空券にかかる燃油特別付加運賃は運賃規定に従い、払い戻しされません。(情報元

スイスエアライン:
航空券の払い戻し対象区間にかかるYQ(燃油サーチャージ)は払い戻しいたしますが、払い戻し不可の制限付き航空券ではYQの払い戻しをいたしません。(情報元

オーストリア航空:
払戻不可の条件付き航空券は、燃油特別付加運賃・航空保険料も払い戻しできません。(情報元

ユナイティッド航空:
サーチャージ(YQまたはYRとして提出されている燃油および保険サーチャージを含む)は、運賃の返金規則に従って返金されます。運賃が払い戻し対象でない場合は、サーチャージも払い戻しできません。(情報元


公式サイトで確認できたのは以上です。

考えてみればJALやANAは「払い戻し不可」という購入者にとってハイリスク(でも格安)な航空券を販売していないんだなということに気が付きました。「ダイナミックセイバー」とか「エコ割」などPEX航空券はいずれも手数料(1〜3万)を払うことで払い戻し可でかつサーチャージ等も全額戻る。
欧米系エアラインは時々びっくりするような格安価格のPEX航空券を出しますが、結局は燃油サーチャージと合算した総額で採算をとっているのですかね、だから払い戻ししない。
アリタリアの「サーチャージなども運賃として取り扱う」にはちょっとびっくらこきました。公の場でそれを公言してしまっているのは探した限りここだけです。

ちなみに旅行代理店を通して航空券を購入した場合はまた話が違ってきます。それぞれ代理店によって別途設けているキャンセル規定にも左右されることになる。



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