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旅コラム4-飛行機の定時到着率と効率とゆとり

2012/01記

つい先日、2011年度 世界主要航空会社の定時到着率が発表になり、ANAがJALを抜いて1位になったというニュースがありました。ここ数年1位2位はANAとJALがキープしてその定時到着率は他社の追従を許さない90%超。
ちょうど昨日「中国系フラッグキャリアは遅延するからヤダ」なんてエントリーを書いたばかりでもありタイムリーな話題だ。。
素晴らしい日本。
・・・といいたいところですが。今日になっていろいろ思うところが出てきました。
確かに前回のアメリカ行きで利用したエアチャイナが出発〜到着30分遅れたせい(+入国審査で時間がかかった)で2時間あった乗り継ぎがぎりぎりになってしまいハラハラ体験をした。
「なんで定刻通りに出発・到着しないんだ!ぷんぷん!」
・・・これが日本人的考え方であったことに気が付いたのだ。
われわれ日本人は基本的に「定時に出発・到着があたりまえ」という文化がある。電車がいい例で1分でも遅れるものなら適宜放送でお詫びが入る。働き者の日本人には1分1秒がとにかく大事なのだ。きちきちした時間のやりくりの上に生活(余暇ですら)が成り立っている。
メリットは「効率」。
しかし同時に失っているものもある。「ゆとり」だ。

30分の遅れくらいは最初から加味して計画すべきなのである。乗り継ぎ時間の余裕を3〜4時間もつとか、その日は乗り継がないで一泊して翌日の便で飛ぶとか、そういうゆとりの旅計画が結果的に甲をなすしストレスレスの旅になる。

旅をしていると「効率を求めること」がいかにばかばかしいことであるかに気が付く場面が多々ある。
効率を優先したために失うもの、それは旅において最も大事なものだったりする。

2011年度の定時到着率ランキングリストが見当たらなかったので、ちょと古いデータですが2009年度のランキングを以下に。
●2009年定時到着率ランキング(主要航空会社)
(BY米コンデューシブ・テクノロジー社)
1位 日本航空(日本) 90.95%
2位 全日空(日本) 90.37%
3位 スカンジナビア航空(北欧) 89.11%
4位 大韓航空(韓国)
5位 ホライゾン航空(アメリカ合衆国)
6位 ノストラム航空(スペイン)
7位 チャウタクア航空(アメリカ合衆国)
8位 カンタス航空(オーストラリア)
9位 ルフトハンザ(ドイツ)
10位 ジャージー・ヨーロピアン(イギリス)

16位:ユナイテッド航空 80.54%
17位:エールフランス航空 80.52%

21位:ノースウエスト航空(現デルタ) 79.61%
22位:ブリティッシュエアウェイズ 79.61%

24位:コンチネンタル航空 77.91%
25位:デルタ航空 77.84%

28位:アメリカン航空 75.50%
29位:エアカナダ 74.66%

34位:アリタリア航空 69.63%

39位:チャイナエアライン 65.04%
40位以下
イベリア航空/エア・ウィスコンシン/中国国際航空/トルコ航空
ワースト最下位 オリンピック航空(ギリシャ)

※上位40位の平均は77.81%。

欧州系ではスカンジナビアが3位と健闘しています。きっちり感のある北欧らしい。ルフトハンザが10位以内なのも納得。逆にアリタリアは欧州系の中ではけっこう低い。これもまたお国柄ですねぇ。
私が利用した中国国際航空(エアチャイナ)は恐るべし最下位。30分程度の遅れで済んだことはむしろ素晴らしかったのかもしれない。

■乗り継ぎ(トランスファー)と時間
一般的に乗り継ぎに必要な時間は2時間を見ておくべし、と言われております。
でもあくまでこれはめあすであって、利用する航空会社によって増減すべきだと私は考えます。
そんなときに役立つのが上のランキング。平均が77.81%ということで、この平均以上であれば2時間、それ以下なら3時間以上の余裕を見ておくと安心かもしれません。あくまで判断材料のひとつとしてね。
ちなみに航空券を通しで買っている場合は基本的に心配不要です。その場合は航空会社が責任をもって乗り継ぎ保障・対応することになっています。
ただひとつ驚いたことが。スカンジナビア航空が、デンマーク乗り継ぎ時間1時間!という通しチケットを販売しているんです。さすがランキング3位(欧州内1位)だけあって強気なスケジューリングだなぁ、なんて思っていたら、先日ある旅慣れた旅人がコラムで「SASの乗り継ぎ1時間は入国審査・荷物検査もあってかなり無理があった」と書いていました。
欧州内は「シェンゲン協定」があるため、基本的には最初に到着した空港で入国審査を通ることになるので乗り継ぎにはけっこう時間がかかる。その人は一応ぎりぎり間に合ったそうですが、やっぱりどんなに定刻通りだろうと2時間は見ておきたいですね。



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